アンチ・エイジングライフに大切な今注目の栄養成分
65歳以上の人口が21.5パーセント
4人に1人は高齢者
自己の健康管理が問われる時代
2007年10月1日現在の高齢者人口(65歳以上)は過去最高を記録して、高齢者率は21.5パーセント。高齢者人口は2020年まで急増し、人口減少の影響とも重なり、ピークを迎える2050年には高齢化率は35パーセントを超えると予測されています。
100歳以上の高齢者は1995年に6,378人だったのが、2005年には約4倍の2万5,554人、2007年には3万2,295人で過去最高になりました。そのうち女性は85パーセントを占めます。
高齢者年齢を65歳以上か、あるいは70歳以上に引き上げるかなど議論されています。老化の進行状態には個人差が大きいので、一律に年齢で区切ることは難しいです。しかし生涯社会とかかわりを持ち、意義ある人生をまっとうしたいと誰しも願っています。そのためには、まず自己の健康管理をしっかりしていきましょう。
アンチ・エイジングに大切な栄養素を過不足なく食生活に取り入れ、活力をアップさせ夏バテを防ぎましょう。
ビタミンB1の吸収を高め、夏ばてを防ぐ アリシン
あさつきやにんにく、玉ねぎ、長ねぎ、にらなどのユリ科の野菜に多く含まれている成分の「アリシン」は、ビタミンB1と結合すると「アリチアミン」という物質になります。
この物質はB1単独より、非常に吸収がよいのが特徴です。さらにB1は多量に摂取しても、血液や臓器では飽和量以上は吸収されないで排泄されてしまいますが、「アリチアミン」は、吸収量が多く、血液中に長く停まって作用し続けます。
また、腸内細菌でアノイリナーゼを産生する体質の人の場合は、B1が破壊されてしまうため、慢性的にB1不足になり、疲れやすい体質になります。ところが「アリチアミン」はアノイリナーゼによっても破壊されないので、利用率が高くなり、有効に作用するというすばらしい利点があります。
汗を多量にかく夏は、汗と一緒にB1の排泄も多くなるので、B1を積極的にとることが夏バテ防止に大事です。
B1は抗疲労ビタミンでもあるので、B1の吸収を高める「アリシン」と一緒に、食事から充分とってください。
ビタミンB1の合理的なとり方は
豚肉+にんにく
豚肉+にら
あじ+あさつき
かつお+あさつき、ねぎ、にんにく
豆腐+ねぎ
ユリ科の野菜をたっぷりとることが、ビタミンB1の吸収を高めるポイントです。
血栓を防ぐ ナットウキナーゼ
1980年倉敷芸術科大学の須見洋行教授が納豆のネバネバ部分に血栓溶解作用のあることを発見しました。「ナットウキナーゼ」は納豆に含まれる納豆菌が大豆を餌にして作る酵素の名称。「ナットウキナーゼ」には血栓を溶かす機能のほかコレステロール低下や血圧降下、腸内環境を良好に保つなどさまざまな動きがあります。
また最近の研究では、胃がんや十二指腸潰瘍の原因と見られているヘリコバクター・ピロリ菌の増殖阻害作用があることが解明されました。
納豆は栄養的にも優れた食品で、良質たんぱく質や不飽和脂肪酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、K、B2、B6、葉酸、パントテン酸に富んでいます。
夏バテ防止に大切な成分を豊富に含んでいるので、青じそやねぎ、あさつき、のりなど加えて、おいしく召し上がってください。ただし通風の人は、プリン体が多いので毎日ではなく週に1〜2回を目安にして下さい。
血糖の上昇を抑制、ダイエット効果も ギムネマ酸
ギムネマ酸はガガイモ科に属する多年草ギムネマ・シルベスタの葉から抽出したもの。ギムネマ・シルベスタはつる状で、長さは3〜4メートルにも成長し、葉は卵型から楕円形。インド南部を中心に東南アジア各地からオーストラリアなどの乾期と雨期のはっきりしている地域に広く分布。充分に成長した後、葉を採取して乾燥させてギムネマ酸を抽出します。
インドではギムネマ酸は2500年前から糖尿病の薬として用いられていたといわれます。
ギムネマ酸は血糖の上昇を抑制し、腸管からのブドウ糖の吸収を阻害することが明らかにされています。ただし血糖値を降下させる作用はないので、血糖値の下がり過ぎによる昏睡状態に陥る危険はないということです。
暑い時期は水分を多量にとりますが、麦茶代わりに、ギムネマ葉を主原料にしたギムネマ茶を飲用するのもよいでしょう。便秘やダイエットなども効果があるといわれています(『‘93医学と食品事典』朝日出版社参考)。
殺菌力が強く食欲増進にも有効 ワサビスルフィニル
わさびの辛味成分は「イソチオシアネート類」です。この辛味成分はマスタードや辛み大根、ある種のスプライトなどにも含まれていますが、個々の食品によって全く風味は別物。
最近の研究によりますと、わさびにはわさび特有のイソチオシアネード類が多く含まれていて、その香辛成分を「ワサビスルフィニル」と呼んでいます。
「ワサビスルフィニル」には抗菌作用、抗ピロリ菌作用、血小板凝集抑制作用、抗炎症作用、化学発がん抑制作用などがあることが動物実験レベルまで研究されています。
わさびの絡みは食欲を刺激し、消化酵素の分泌を促す作用もあるので、食欲低下から夏バテを招く暑い時期は、わさびをいろいろ活用して、アンチ・エイジングの食事に役立ててください。
わさびの辛味は摺り下ろさなければ出ませんが「ワサビスルフィニル」も摺り下ろしてはじめて生成されます。
摺り下ろしたわさびをドレッシングに加えて、魚介や海藻、豚しゃぶサラダなど、夏バテ防止におすすめ料理。
第7の栄養素 ファイトケミカル
最近の研究でがん予防やアレルギーの改善にも役立つといわれる野菜や果物に含まれる植物性化学物質「ファイトケミカル」の有効が注目されています。「ファイトケミカル」はたんぱく質、炭水化物、脂質、ミネラル、ビタミンの五大栄養素、そして6番目の食物繊維、それに続く7番目の栄養素と考えられます。
「ファイトケミカル」の「ファイト」はギリシャ語で植物の意味ということ。「ファイトケミカル」を研究する帝京大学薬学部の山崎正利教授は
「食物と健康の関係は、今まで栄養面からしか語られていないが、それは植物の持つ力の一部分にすぎない。『ファイトケミカル』には、病気そのものを予防したり、改善する力があることが分かった」
と言っています。植物の中に白血球の動きを高める成分が含まれていることが分かってきました。
野菜はにんにくやしそ、玉ねぎ、しょうが、キャベツ、長ねぎ。
果物はリンゴ、キウイ、パイナップル、レモンなど。
「ファイトケミカル」は、1日に淡色野菜200グラム、緑黄色野菜200グラム、旬の果物200グラム前後とることによって充分とれるでしょう。
しょうがやしそ、ねぎは夏には不可欠な薬味野菜なので、冷や奴やそうめんなどにたっぷり加えて、夏バテ防止にも役立てて下さい。












